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30代男が生きる意味を徹底して考えるブログ。

   
カテゴリー「連載」の記事一覧
季節が……あってない……(涙)。
以下連載。


【12月28日】

 今日は仕事納めであった。目まぐるしい一年だった。できるだけ、何も考えないように、仕事に打ち込んでいた。何かしているときは、変なことを考えなくてすむからよい。

「おかえりなさいませ、ジュン様」

 玄関のドアを開けると、ハルンがとたとたと出迎えてくれる。何も言わずカバンを差し出すと、受け取って、所定の位置に置いてくれる。

「ただいま」

 リビングに入る。コートを脱ぎ、スーツを脱ぎ、手渡すと、順番にハンガーにかけてくれる。部屋着のスウェットはリビングの目のつくところに置いてある。

 パソコン用の椅子に座り、ため息をつく。あっという間の一年だった。色々あった気がするが、取りあえず、今は何も浮かばない。

「何か、お飲み物を用意しましょうか?」
 クローゼットの整理を終えたハルンが、僕の座る横に立って声をかけてきた。
「ああ、そうしてくれ」
「では、ウイスキーの……ロックでよろしいでしょうか?」
「ああ」
 ウイスキー、と言ってからの若干の間は、恐らく、これまでの僕の傾向や、今の時間帯、僕の表情や体調の様子を確認し、現在家の中にあるより適切な飲み物から、より適切な飲み方を導き出したのだろう。
 正解率が、恐ろしく高い。
 あまりにも言い当てられるため、逆に、言われてから変えてみようかとも思ったが、そうしたデータも蓄積されてしまうことを考えると、素直によいと思ったものは、よいと言っておくべきだろう。ロボット相手にいじわるするというのもバカバカしいことだ。

【続く】

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【12月27日続き】

 浴室前で服を脱いでいると、ふと気付いた。
「そういえば、お前の名前、何か決まってるの?」
「はい、何でしょうか?」
 よく聞き取れなかったのか、リビングで待機モードとなっていた少女ロボットが脱衣所に歩いてきた。
 思わず、前を隠す。
「い、いいよ、わざわざ来なくても。ただ、お前の名前、決めてなかったなって。呼ぶとき、面倒だからさ」
「名前……決めて頂けるのですか?」
 ぎゅっと握った両のこぶしを胸の前にもっていき、僕を見上げる。
 何だかひどく焦ってしまい、僕は必死で頭をひねる。
「あーうん。そうだな……。型番がHRNだから……『ハルン』でいいか?」
 僕の言葉に、少女の小さな顔の大きな瞳が、パッと大きくなる。
「ハルン……承知しました! ありがとうございます! ジュン様、これからも宜しくお願いします!」
 両手をお腹の位置で軽く組んで、ハルンは深々とお辞儀をした。
 何だか、感動的な場面だった気もするが、残念ながら、僕の全裸で台無しだった。
<続く>

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その日の気分によって、書きたいこと、表現したいこと、学びたいことが違ったりする。ある方のブログを読んでいて、「一流と三流の違いは、安定感だ」と書かれていて、あぶばべッ!
 と思った。しかしだ、一つ強く思うのは、頭の中だけで考えていても、それが上手い具合に熟成することなど殆ど無い! ということだ。アウトプットは非常に大事だ。そのアウトプットの方向性や成果物について、適切に方向修正してあげることは重要だけれども、ウダウダしている時間があったら、とにかく頭の中の滓でも澱でもいいから絞りだして形にするのだ。



<以下連載>【12月27日続き】



 こいつを使っていて思ったのは、モノを開ける、という作業が、意外に難しいということであった。ドアもそうだが、戸棚やジッパーなど、開けることができるモノというのは、僕らは特に意識せずとも見て分かる。けれども、ロボットにとっては、何が開けることができるのか、というのは、具体的に指示してやる必要がある。確かに、くぼみがあって、若干の隙間があるもの……なんて、開けることができるものというのは、定義が難しい。
 家庭用アンドロイドは、力加減を、通常の人間程度に抑えられているが、開けられないものに必要以上の負荷をかけると壊してしまうだろうし、自損する可能性もある。 
 ……所詮はこの程度か。
 結局、一から十まで教えてやらないと、何もできないんだ。この程度で人工知能だとか、学習機能が備わっているとか笑ってしまう、そう思った。
 しかし、一度教えたことは、確実にこなすことができたし、それだけではなく、何度か繰り返し教えていると、多少の例外……例えば、タオルの位置や、シャンプーやリンスの置き場所がその日ごとに多少変わっていたとしても、ちゃんと識別して作業ができるようになっていった。
 何回かして、こいつ一人で掃除が完了したときに「合格だ」というと、「合格ですか? ありがとうございます!」と、嬉しそうに頭を下げられた。
<続く>

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筋トレとか、音読とか、ある程度形式ばった作業は、ルーチン(習慣づけ)するのは容易である。
 しかし、創造的な……というほどではないかもしれないが、何か「考える」必要がある作業を日課にするというのは、これは結構難儀である。単に勉強も、暗記じゃなくて、投資理論とか、しっかり理解しながら学んでいく必要があるのって、やる気マックスファイアーじゃないと効率がよくなかったりするよね……とか単なる言い訳乙。


<↓以下連載↓>



【12月27日】

「ジュン様、浴室の清掃が完了いたしました。ご確認頂けますでしょうか?」

 インターネットで動画サイトを見ていると、ふいに話しかけられた。今では、わざわざ確認しなくても、問題があることは殆どない。僕は、パソコンのディスプレイから目を離さず答える。

「あー。よくできてるよ。合格。……もう21時過ぎか、そろそろ風呂に入るから、湯船にお湯をはっといて」
「ありがとうございます。承知しました」

 初めのうちは、音声認識のエラー、「申し訳ございません、上手く聞き取れませんでした。もう一度仰って頂けますか?」が結構あって苛々させられた。ただ、「初めのうちは、上手く会話ができないこともあると思いますが、一週間ぐらいは、根気よく色々教えてあげてくださいね」と多路須さんに言われていたので我慢していた。
 すると本当に、2、3日もすると、ほとんど自然な感じで発音しても、日常生活程度の内容であれば、正確に反応するようになっていった。
  
 浴室の清掃についても、初めは、使用する道具を覚えさせ、その道具をしまう場所を覚えさせ、清掃の仕方をやってみせ、それぞれの動作を言語化してインプットするという非常に面倒な作業が必要だった。
 表面的な部分に洗剤を吹き付け、少し湿らせたスポンジで拭いていくということは、案外早く覚えさせることができたが、排水溝の清掃は難儀であった。この位置にあるのが、排水溝の蓋であって、これを開けて、更に排水溝受けを取り上げて、ゴミを取り除き、新しいネットに取り換えて、初めにやった手順ではめ込んで……と、順番に教えてやる必要があったのだ。


<続く>

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人型で、自律して動けば、アンドロイドということが分かった。じゃあ、動かない人型のものは何というか?
人形だ。
ちなみに、フランケンシュタインに出てくるのは、人造人間であり、ここまでの定義で行くとアンドロイドと言ってもよいが、フランケンシュタインは、ちょっとマイナスイメージというか、ホラーイメージが強すぎて、アンドロイドとは言いづらい気がする。というか、死体を切りばりして造ったんだっけか? だとしたら、有機体ということで、バイオロイドということになるのかな。
ちなみに、フランケンシュタインは、人造人間(怪物)を造った博士の名前で、人造人間(怪物)の名前ではない。

以下、連載。


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・・・つづきはこちら


  
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