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汎用型支援ロボット(008)
2017/05/29 12:00 | Comments(0) | 連載
アンドロイドとは、人造人間のことであるが、この語は、1886年にリラダンという人が、『未来のイブ』という小説で使ったことで広まったとされている。アンドロイドという語は、ギリシア語で「男性の」という語幹が含まれているということで、女性型の人造人間は、ガイノイドという場合もある。
ヒューマノイド、バイオロイドという語もある。ヒューマノイドは、アンドロイドと同義と考えてよい。バイオロイドは、有機物的な意味合いが強い人造人間である。クローン人間はバイオロイドに分類されそうだ。

以下、連載。


 人は、人の形をしたものを、人であると認識する。
 じゃあ、人が、人であるために必要な条件は何なんだろう。
 こいつは、人じゃあない。アンドロイド、ロボットだ。A.I.とは、アーティフィシャル・インテリジェンスの略――「造られた」知能。それが、あたかも、人のように、まさに人であるとしてふるまっている。このことが、何とも不気味に思った。
 
「あの……、如何されましたか? 何かお困りのように見受けられます」
 
 首を僅かにかしげ、心配そうにこちらを見つめてくる。
 ちっ。表情感応センサーも大したものだ。画像解析技術の進歩は、人やネコといった動物の識別から、人の表情の種類まで識別できるようになった。「苦笑」という表情は難易度が高かったようだが、目は笑っていて、口元が笑っていないなど、表情の全体を勘案して最終的な表情としての判断をくだすことも可能になっているという。その笑うという表情自体、個体差はあるわけだが、長らく一緒に生活していると、使用者の微細な表情筋の動きも、判別できるようになるという。
 
「なんでもない。呼び方なんて、好きにすればいい」
<続く>

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