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アーティフィシャル・インテリジェンス
2020/03/12 00:37 | Comments(0) | 思考及び書くこと
今日の一言「21:00頃帰宅」

まえがき

 完璧な監視社会――ディストピアは、人類にとって不幸なのか。
 日本国憲法は、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの要素を、人類普遍の原理として考えている。

 中国で新型コロナ対応が早かったのは、早々にマスク購入などに実名登録が必要など、強力な管理があったからだと言われる。緊急事態においては、衆愚政治よりは専制政治の方がましというのもある。

 衆愚政治に陥らないためには何が必要なのか。

三権分立

 国会の運営自体が、果たして適切なのか、ということは、昨今のマスコミ報道などからして、国民としては疑問に思うことがあると思う。しかし、現状としても、割と頑張っているのだと思う。
 批判するのは簡単だが、じゃあ、どうすればよいか、というのは難しい問題であったりする。

 それはおいておいて、機械が、司法の分野を補助するというのはアリではないか。A.I.導入。
 もちろん、裁判は、明文化された法律――所詮は文書をもとに解釈することになり、森羅万象人間社会の様々な事象について記載されているわけではない。人間の判断がどうしても必要だ、という考えも必要だろう。

 ただし、その諸元――様々な事象の要件の入力は人の手でやるとして、その入力結果の判定を、AIに補助させるというのはありではないか。すべての法律、すべての判例、裁判例を入力することだって可能だろう。その莫大なインプットは、いくら東大卒エリートの記憶力をもっても、かなうものではないはずだ。
 AIの判定は、ブラックボックスになりがちだというが、その判定プロセスも明らかにするようなことも研究されているという。十分に可能であると思われる。

 行政は、どうか。これは、身近な引っ越しなどにかかる手続きなど。そもそも全部オンラインでできるようにできないのだろうか。本人確認が難しそうである。しかし、顔認証という技術もある。人間の目視と、顔認証リーダの認証が、どちらが信用に足るものか。

アーティフィシャル・インテリジェンスの浸透

 そうして、AIは至る所で浸透していくとする。
 シンギュラリティとは、技術特異点として、人間より機械の方が頭がよくなってしまうという点のことだけれども、そこまでいかなくても、「人間が、機械の判断のほうが正しいと思うようになる」という現象は先に起こりえると思う。

 例えば、電卓で計算したものよりも、エクセルに入力したものの方が確からしかろう。そろばん?? 言うに及ばずである。

 単純な計算ならそりゃそうだ。でも、人間と機械は「考える力」が全然違うだろう――という意見はもっともだ。しかし、リーディングスキルが実はAIより劣っている人がいたりするのである。なんかそんな数年前流行った本があったと思う。

 ということで、みんな、最終的な判断は、機械(AI)に求めるようになっていった――(仮定)。


 衆議院と参議院で、それぞれ数百名の議員がいるし、全国の地方議会でも大勢の議員がいるだろう。そして、あーだこーだ議論を白熱させるのだ。
 ただ、今はもう違う。
 それぞれの党派、議員たちは、法案をつくる勉強が絶対に必要になる。
 コネや根回しなんかよりも、その提出した法案の妥当性を判断するのは、AIなのだ。

 よい法案であれば、それが与党のものだろうが野党のものだろうが関係なく通過する。
 選挙活動自体のスリム化が図られたのだ。

 とはいえ、国民主権という人類普遍の原理が壊れたわけではない。何か問題に直面した時、その問題点を整理するのが議員の仕事だ。議員は、党派という集団ではなく、それぞれの問題――経済や、社会保障、外交、防衛――に特化した集団(専門委員会(仮称))に挙げる。専門委員会が、正規の手続きをもって、AI国会に諮るのである。

運用の問題

 しかしこれによって、しがらみや利権問題がすべて解決したわけではない。
 そもそも、AIの運用をする機関が必要だ。AIが「正しい」と判定するための情報を、適切に設定させなければいけない。何を正しいとして設定されているかは、広く公表されている(ただし、国家機密レベルの、外交防衛に影響のあるものは除く)。

 高度な専門知識を必要とする司法AI、立法AIの運用については、政府公認の民間事業団体が実施する。国家とは機関として異なるが、密接に関係する中央銀行と国との関係のようなものだ。

世界規模の普及

 このAI国家は、社会保障、経済その他あらゆる面で成果を数値として表し、世界規模で広まっていった。
 しかし、一部世界の地域では、AI普及を認めない「原理主義集団」が、局所的に紛争の火種となっていた。

 5G、6Gを経て爆速となった通信回線網によって、リモート技術の発展はめまぐるしく、人口減少による国力低下を補ってあまりあるほど、AI・ロボットを含めた生産(人工)人口は、漸増を続けている。

 防衛面でもリモート技術は優位に立った。遠隔機動部隊は、ドローンと人型装甲体によって、人的被害を格段に抑えたうえでゲリラを圧倒していった。戦争による被害は、人類史に類を見ないほど減少することができたのだ。

あとがき

(かっこ書きである。――という御話だったとさ、という記事になった。ただ、まんざらでもなく、割と、設定としては好きだ。こういうお話し書きたい、読みたい。ただ、物語は、ストーリーの構成と、人物がなければならない。コンセプトとしては、「もし、AIが立法司法行政あらゆる面で浸透して人の判断の価値が相対的に低下したら」というものになる。もちろん、ベーシックインカムも普及している。基本、働かなくても、安全安心に生活することは可能である。しかし、高度な技術を維持運用するために、エリートは必要だ。教育を受けさせる義務は国民にあって、その教育において有能さが見いだされたものは、半ば強制的にAI政府の仕事に携わることになる。それは、高度な社会に対する奴隷制の復活ではないか。ある日疑問を抱きそれが膨らんでいった主人公に、ヒューマン型支援インタフェース(ガイノイド)のサリンジャーは、現システムを変革可能とするとある秘密の存在を明かす……)

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