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子は親を選べない、が
2010/12/12 23:59 | Comments(0) | TrackBack() | 思考及び書くこと
 パン屋さんでの話だ。 

タイムセールで、レジ前は長蛇の列。私の横にも商品が置いてある。 

後ろの男の子(小学低学年くらい)=S「あのパンだよ」 

S父「どれだよ」 

S「人が並んでるから取れないんだよ。並びながら取るよ」 

S父「だからどれだって言ってんだよ」 

S「あの、ガーリックパン、130円の奴だよ」 

S父「とってこい」 

S「でも、人が……」 

S父「いいから取って来い。お父さんがいるから」 

Sくん、しぶしぶ私の横に無理やり入ってきて、手を一生懸命伸ばしてガーリックパンを取る。 


――列が進み、レジの近くまで来た。 

S父「空いたから、あっちのレジに行きなさい」 

※レジは二つ。だが、一つの列で、順番に、空いた方の列にいく状態。そうすると、もし奥のレジが先に空くと、順番は私の番だけれども、Sくんがあちらのレジに行くと、仮に奥のレジが先に空くと、私の順番が飛ばされる。 

S「ダメだよ、順番だよ」 

S父「いいから行って来い」 

S「ダメだってば」 

俺「あんたね、子どもの方が常識あるってどういうこと? せっかく子どもがまともに育ってるのに、あんたの悪い教育のせいで、この子の道徳性がひんまがったらどうするつもりなの?」 

――と言いかけて振り返ろうとしたら、手前のレジが空いて私の会計の番になった。 

追記だが、「悪い教育」という言葉もおかしいと思う。教育なんてもんじゃないだろう。 

追記だが、イートインスペースで、S君の父親は、「S、お父さんの分のお茶ももってこい」と命令していた。S君は、文句もいわず、黙ってお茶を用意しようとしていたが、その父親は、「返事しろよ」と怒鳴っていた。 



――思うに、悲劇は、子どもは親を選べないことではないか。 

――というのは一般に言われることだ。しかし、よく考えれば、親だけではない。自分の出自など選びようが無い。 

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