アンドロイドが登場する作品を書きたいと思ったのは、もうかなり前のことで、2005年ぐらいに一度プロットをつくったことがあった。けれども、強く書きたいというか、完成させたいという気持ちには中々なれなかった。
命の代償で願いを叶えてくれる話は、ここ最近、完結させてみようかと書き始めたのだった。で、一応最後まで書きあがって、じゃあ推敲していくかなーって時に、いつぞやのハードディスククラッシュによって、永遠に消え失せた。本当にあるんだこんなこと、なんて、どこか他人ごとのように思ってた。ホント、バックアップは重要だ。
そういう意味で、もちろんハードディスクにも保存しているが、ブログにアップしておくってのも、まぁいいのかもしれない。
以下、連載。
<続く>
命の代償で願いを叶えてくれる話は、ここ最近、完結させてみようかと書き始めたのだった。で、一応最後まで書きあがって、じゃあ推敲していくかなーって時に、いつぞやのハードディスククラッシュによって、永遠に消え失せた。本当にあるんだこんなこと、なんて、どこか他人ごとのように思ってた。ホント、バックアップは重要だ。
そういう意味で、もちろんハードディスクにも保存しているが、ブログにアップしておくってのも、まぁいいのかもしれない。
以下、連載。
汎用型支援ロボット009
苛ついた思いもあって、少し困らせてみようという気になってしまった。ロボットは、曖昧な返答に弱い。与えられたインプットについて、ある一定の法則で処理を行い、アウトプットする。だから、そのインプット情報が法則に基づかないものであった場合、上手く処理をできないのだ。
――好きにすればいい。
ロボットにとっては、自分で考えることなどできないのだから、判断するというのは非常に難解な問いなのだ。
「かしこまりました。それでは、ジュン様と御呼びいたしますね」
まぁ、何かを決めるというのは、人間でも難しいことなのだ。いくら高額のロボットだって、そこまでの要求は、「……えっ?」
なんて考えていたら、大きな瞳をきれいな曲線にして、「嬉しそうに」、ふつーに、返答されてしまった。
「ジュン様、ふつつかものですが、これからどうぞ宜しくお願いいたします」
さらには、お願いされてしまった。
低頭し三つ指をついた姿は、座礼というのだったか。西洋の女中服が完全に浮いてしまうほど、和装が似合う優雅さを帯びていた。何だよ、こんな動作まで、標準でインストールされているってのか?
僕は、苛ついた思いが一瞬なくなるほど、しばし、その背中に見とれていた。
<続く>
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