ここまでで、3000字ぐらい。そして一か月。このペースだと、目標の半年で、1万2000字か。うーむ。取りあえず、目標は達成できそうだけれども、完結させられるかは分からないな。
以下続き。
以下続き。
汎用型支援ロボット(005)
取りあえず、アンドロイドを家の中に入れる。
「ええと、じゃあ、こっちにきて」
多路須さんが帰り、部屋に二人……? だけになる。取りあえず、座布団を二人分床に敷いて向き合って座った。
かわいい子だった。目鼻は整って肌は健康そうな乳白色。身体には、ある意味古典的な白いエプロンと紺色のシャツのメイド服。髪の色は、シルバーを基調に薄っすらとエメラルドグリーンが混ざっている。
そして、頬は少し紅に染まり、自然な微笑をたずさえている。そう、ほんと、「自然」に。もちろん、「顔は納得いくまで念入りに!」との多路須さんのお言葉のとおり、事前に、3Dシミュレーターによるカスタマイズは何度も行ってきた。それはそれで楽しかったけれども、言わばそれはオンラインゲームでキャラクターメイクをするような感じで、あまり現実感は無かった。それがこうして、パソコンのディスプレイで見ていたキャラクターが現実の世界に現れると、ここが現実なのか、ゲームの世界なのか綯交ぜになったようで、何とも不思議な感じがした。
正座して、メイドスカートで隠れた太ももに、手を三角に重ねている。背筋はぴんと伸びて、柔らかい表情ながらも、ある意味仕事前の、凛とした雰囲気を感じさせた。
そもそも、正座ができる関節の技術も難しいのだという。もちろん、それだけを実現するのであれば、武骨な稼動部を増やせばいいのだが、それの上に覆う人工皮膚の磨耗が大きくなったり、綺麗に自然に見せるというのは、中々実現できなかったという……。
「初めまして、ご主人様。ええと、何と御呼びしたらよろしいでしょうか?」
<続く>PR