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博打と株式投資の違い
2017/07/15 08:08 | Comments(0) | 学習勉強インプット
今日の一言「ギャンブルは好きではない」「乾坤一擲ってギャンブル?」

ギャンブルとは何か

 競馬、宝くじ、パチンコ、博打、賭博、カイジ……。

 僕は、ギャンブルが嫌いである。理由は、三つ。

1.運が弱い
2.例え利益が得られても継続しない
3.ドキドキするのが別に楽しくない

 競馬とか行ったことはある。ビール片手に、お馬さんが走るのを見るのは楽しかった。数千円負けて、数千円勝った。まぁ、ネカフェとかと比べて、時間対費用で考えると、別に悪いものじゃない気もした。

 パチンコも行ったことある。うるさくてイライラした。金属玉がピコピコはじかれて画面のルーレットが回った。あんまり楽しくなかった。どう考えてもゲームとかやってた方が、「ゲーム性」として楽しいと思う。お金がかからずとも、単純にあれを楽しいというのは如何なものか。まぁ、競艇や競馬や宝くじはまぁよいが、パチンコは、収益構造が気に入らないというのもあるだけかもしれないが。

 僕は別に誰がどんな趣味をもっていたとしても否定しない。とあるブログさんで、「ボーイズラブ好きなのが彼氏にばれたらひかれた」とか描かれていたが、そんな全然かまわないじゃないか、と思う。

 けれども、ギャンブルが好きです、趣味です、という人はどうだろう。もちろん、それが、身持ちを崩さない程度の、あくまで趣味である分には構わないと思うけれども、あまりお近づきになりたくはないなというのが正直なところだ。
 どうせだったら、道端で女の子をナンパしてお持ち帰りできるかというギャンブルの方が面白くなかろうか。ベンチャー、新しい会社を興すとかいうギャンブルだったら面白いかもしれない。

 そう考えると、そもそも、僕は「ギャンブル」という用語に、どこまでを含めて考えているのだろうか。そして、どこまでは許せて、どこまでは気に食わないと思っているのだろうか。


 本記事の目的と少しずれるので、簡単にまとめておこう。

1.ギャンブルとは、運の要素が強い行為(趣味・娯楽)である。なお、プロ・ギャンブラーという用語もあるかもしれないが、例外として考えないこととする。

2.事業構造が公共の福祉に利するものであれば嫌悪しない。

3.2.に関わらず、趣味の範囲を超えて生活に困窮するレベルで行為に没頭するものを嫌悪する。

株式投資とギャンブルの違いは?

 先日触れた、「株式投資入門――井出正介」の第一章をさかのぼって読む。
 第一章は、株式投資とはそもそも何なんだ、ということが書かれている。

 未だ、多くの日本人は、株式投資は、ギャンブルのようなものだと考えている(※1)

 実際問題、家計の資産(貯金・預金)は、1500兆円ということで、国内総生産(GDP)(※2)の3倍近くもあるらしい。

 よく比較される、個人金融資産の割合の他国との比較について、日本は、約50%が預金であり、株式投資は10%満たないのに対し、アメリカは預金が10%程度に対し、株式投資が30%である。
     日本    アメリカ
株式投資 10%   30%
預金   50%   10%

 面白かったのは、イギリスが、50%を保険・年金が占めていたということだ。なるほど、ゆりかごから墓場まで、というのは、こういうところで数値に表れているんだなぁ。


 ただし、現金・預金を重視していた人たちを、金融の勉強が足りていないとか、馬鹿にすることなど全くできない。
 なぜなら、実際問題、株式投資より現金・預金のほうが非常に合理的な時代が、日本の場合続いていたからだ。

 定期預金の金利が、6%もあった時代があったことを、いま若い人たちは知らないだろう。
 元本が保証され、年利6%の金利がつくというのは、相当魅力的である。それが、90年代からどんどん下げられ始めて、1996年には、1%を切って、株式の配当利回りをしたまわった。

 金利6%なら、1000万円預けていたら、1年で60万円生み出されるのだ。今はどうだ? 先日調べたのは普通預金だったが、0.001%だった。なんじゃそりゃ。暗算すらできない(わらい)。電卓で計算したら、100円だった。ゴミだ。


 時代が、変わったのである。
 預金なんてしていても、お金は一切増えない。しかし、こんな単純なことに、多くの優秀な日本人が気付かないのだろうか? そんなはずはない。何故そんな大きな問題にならなかったかというと、これは僕の推測だが、デフレ(物価が下がること)が起こっていたからだ。いわゆる不況。

 お金が増えなくても、身の回りの物・サービスの価格が低くなっていけば、まぁそんなに生活水準が下がるということはあるまい。
 だから、国や経済界は、できるだけ預金(ストック)を金融市場にまわしてもらおうといろいろ対策をしていたようだけれども、日本人の意識がすぐさま革命を起こすことはなかったのだろう。
 これは、上から目線でも何でもないが、人は、危機に直面しないと、そうそう自分の考えを改めようとしない。僕も同じ。まぁそりゃそうだ。今までうまくいっていたのなら、これからもうまくいくだろうと考えるのは、それはそれで合理的である。わざわざリスクを冒して、間違うことや失敗する可能性があることをする必要もないだろう。


 不思議だなと僕は思っていた。
 不況だ、景気が悪いとか、巷ではみんな言って、経済対策が必要だとか言うのに、みんなうんうんと言いながら、預金が多くて、金融市場にはお金が回らないという。
 景気が良いということって、どういう意識なんだろうか? それって単純に、自分の給料が増えるってことを想像しているのだろうか? 僕は、そもそも、景気がよくなって給料が増えても、物価が上がったら別に生活水準がよくなるわけじゃないのに、なぜそんな「景気をよくすること」が必要なのか、いまいち実感がなかった。その点は、今もない。――話は少しそれるが、そういう意味で、「成長すること」というのが、何故みんな無批判に大切なことなのかと思っているのかというのも疑問なのである。本当に、人類世界の幸福を考えたとき、「成長し続けること」が絶対必要なのか。「ワム」(無限の電力を供給できる)とか資源があるならそうだろう。でも、地球という全体資源が有限であるのならば(そもそも、恒星(自分で熱を発する星)には寿命がある)、そもそも成長し続けることなど考え方として矛盾ではなかろうか(いやもちろん、有限であろうと、使用できる範囲を桁違いに超えていれば、無限として扱うことも可能だろうが)。


 閑話休題。
 株とギャンブルの違い、だったな。
 確かに、先日書いたように、PER(純利益に対して株価が何倍の値段になっているか)は、バブル(1989年)前から50倍程度と高かったが、バブルをこえて、現在は、10倍~20倍の、国際水準に落ち着いているという。
(逆に言えば、これから株を購入しようとするときに、PERが10倍~20倍であるというのが、目安になるだろう。ただし、当然これだけがポイントではない)

 確かに、株は、ハイリスクの、ギャンブル性が強い状態が続く状態があった。バブル後に一気に株価が下がった瞬間など、まさにギャンブルといった感覚を生じさせたかもしれない。
 けれども、日本の証券市場や、国の政策(新会社法とか、NISAもその一つだろう)も、預貯金から、株や保険や債券といった金融資産にシフトさせようとしていることからも、株とギャンブルは異なるといえるだろう。

 もう一つ、違いとしては、ギャンブルは、固有の商品に過ぎない。他の表現を用いれば、再分配に過ぎないということだ。もっと他の表現にすれば、付加価値を生み出さない、ということだ。
 どういうことか。宝くじを例にすれば、くじを、300円で10,000人が購入したとする。3,000,000円集まる。胴元が、100万円ぐらいもらう。200万円を、一等賞の一人に渡す。一人はハッピー、300円が200万円になった。他の9,999人は残念。でも、「夢が買えた」ということで、とりあえず満足する。

 株とギャンブルの違い、という表題にしてしまったが、株・債権・保険・年金に、預金を含めても、金融資産とギャンブルは構造がまったく違うのである。

 金融資産とは、「市場」(しじょう)に流れるお金である。
 ギャンブルは、胴元(国だったり、某店の経営者だったり)が集めて、購入者に再分配する仕組みである。


※1:ような気がするだけ。というのは、株式投資をやっている方のブログなど拝見していると、周囲の人たちの反応がいまいちだと触れられていることが多いからだ。「へー株やってるんだ。それってもうかるの?」と反応はするものの、いざ真面目にやろうとか、勉強しようとする人はあんまりいないということである。そういったフレーズが、いくつかのブログさんで書かれていたので、やっぱりそういった傾向が強いのかなと思ったわけだ。

※2:GDPとは、日本国内で生産された付加価値の総額である。よく比較されるGNP(国民総生産)との違いは、「場所(ドメスティック)」にこだわるか、「人(ネイション)」にこだわるか、である。GDPは、日本人以外が生産した価値も含めるが、海外で働く日本人の生産した価値は含めない。GNPは、海外で働く日本人の生産した価値も含めるが、国内で日本人以外が生産した価値は含めない。
 ⇒って理解してたら、大きく間違っていた。要は、「海外からの純所得」を含めるかどうか、ということで、日本人かどうかは関係ないらしい。――GDPとGNPの違いって?中学生にも分かるように解説!
 例であがってたのが、イチロー選手。彼は日本国籍をもっているが、海外で働いていて、海外で税金を納めているので、GNPにも含まれないということだ。当然、日本のGDPにも含まれない。ポイントは、日本に住んでいる人の所得かどうか、という点。
・GNP=GDP+海外からの純所得
・GDP=GNP-海外からの純所得
 つまり、日本に住んでいる人に対して(国籍問わず)、海外から純所得(給料など)が支払われた場合、そのお金を含めるかどうか、ということ。含める場合は、GNP。含めない場合はGDPということ。
 じゃあ何故GDPが重視されるように昨今なっているかというと、純粋に各国の生産性を見る指標として役に立つからだ。GNPでも、その国の活性状況がみれるかもしれないが、他国がお金を引き上げたときの影響が大きくなるだろう。
 GDPとGNPの併記を各国で比較してみると面白いかもしれない。


まとめ

 あんまり面白い記事じゃあないなぁ。まぁ、学習カテゴリなので仕方がないか。
 でも、本来、学習ってのは楽しいことなんだと僕は思うのだが。

 その、面白くない理由は、上の章の内容は、別に今初めて思ったことでも、初めて学んだことでもないというのが一つ。なんとなく、思っていた感じていたことではあった。ただ、こうやって文章でまとめたのは初めてな気がする。

 そういう意味で、銀行にお金を預けておくというのが、非常に無駄……とは言わないが、眠っている状態であるというのは感じていた。
 ただ、じゃあそれをどう運用すべきか、ということについては、明確に、具体的行動ができるほど知識も、そもそもやる気が出なかったのである。つまり面倒だったということだ(かっこわらい)。ので、多くの人は、「銀行にお金を預けておくこと」が、これからインフレ(物価が上がること)になっていったら、どんどん損(目減り)するんだろうなぁと感じていながら、なかなか金融市場に参画できないのは、「合理的判断ができない」というよりかは、単に面倒である、というのもあるのかもしれない。

 何せ毎日忙しいのだ、誰しも。

 だから、「忙しい」という言葉自体、僕は価値を思っていない。忙しくない人なんて、どこにいるの?
 ――まぁいる。大富豪は資産家は、アーリーリタイアした人たちは、悠々自適な自分の時間を過ごしているのだろう。でもそういう人たちは、逆に、金融市場の仕組みを理解していたか、もともと自身の環境に恵まれていたのだろう(もともとお金持ちの家庭だった)。
 だから、「貧乏暇なし」という諧謔は、なんとも皮肉にも、正しいように思われる。



 でも、別に、僕はいつも書いている(つもり)だが、その「忙しい」というのが本当に悪いことだとも思っていない。
 仕事を、「いやー大変だよね~」といいながら、実は楽しんでいるという人も大勢いるだろう。仕事をすることで、自身を成長させてくれるのだと、そんな風に信じている人も大勢いるだろう。それらは、「すべて」間違ってなどいない。

 別に、どんな生き方も、人生も、正解も、間違いもないのだ。その人にとって正しければ、それでいいのだ。そんなもんだ。万物普遍の真理などない。


 けれども。
 逆に。
 それら、「すべて」正しい故に、「衝突」(コンフリクト)が起こる。
 無差別テロや暴力は、断じて許されることではないが、しかし、「テロリスト」とレッテルを貼ることは簡単だが、それら行為をなす人々にとって、その暴力的行為は「正義」なのである。これが未だ、人類が解決できていない問題だ。
 平和主義者たち。戦争反対を主張する人たち。大いに賛成だ。人同士で殺しあう世界が正しいはずないだろう。けれども、「テロリスト」が、果たして、必ず間違っているといえるのか。
 もちろん、自己の利益や、欲求のみを追求する存在に、正義などなかろう。そういった存在は、「悪」としてよいかもしれない。しかし、その「幸福の範囲」は、自民族や、同じ宗教を信じる者たちに限定されたとしても、それが「悪」だと唾棄し殺戮して浄化してよいというのか。別に、右の腕を切り落とされたら、左の腕も差し出せと言っているのではない。「テロリスト」や危険な国を容認すべきといっているのではない。ただ、正義を主張する者たちを、別の正義で押しつぶすということを、人類は長い歴史で繰り返してきたわけだが、本当にこれからも、同じ方法でやっていくのが「正解」なのだろうか?
 と、自分にとって、あんまし、どうでもいいことを書いてしまった。ただ、こういった点も、ずっと今まで思って考えていたことでもある(愛とは何か、友人とは何かとかいうのと同じぐらいのレベルで)。

 ――そんなことはない、人類は徐々に平和へと向かっているんだ!




 というのが、上の本で書かれているらしいと、先日ふとアマゾンのおすすめに上がってきたので、レビューなどみてみた。面白そうである。しかし、ちょっと高いな……。
 近くの図書館などにおいてないか探してみるか……。


(取りあえず、「株式投資入門」の第一章、第二章は理解しながら読めた。二章の金利計算はまだちょっと難しそうだが……)

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