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まっさらな気持ちとは
2016/08/24 00:00 | Comments(0) | 創作について
「遠藤さん、まさか、教室でテロリストが……とか、そんなこと考えてたなんて」

おぉ、ウィル、久しぶりだな。ってそんなに笑うなよ、流石にそんなこと考えてないがな。
まぁ、なんだかハルマゲドンみたいなのが起こるんじゃないかな、みたいなことはどっかで思っていたのかな。

「ハルマゲドンって何ですか?」

ハルマゲドンってのは、終末思想みたいな。なんか世界の終わりがくるみたいな、何かどでかいことが起こるんじゃないか、みたいな感じかな。


「へー、ってことは、やっぱり、日常生活にやっぱり満足してなかった、ってことですか?」


うーん、それはやっぱり、そういうことなのかな。
やっぱり、どこか、皆からチヤホヤされたいって気持ちはあったと思うよ。ほんと幼い頃はそうだったからね。

「あー、よくある、幼い頃は神童と呼ばれて、成長と共にただの人になる、みたいな奴ですね」


お、おぃ、よくそんなこと知ってるな。まぁ、そういうのはあったのかもしれないな。

翌日

「お疲れ様です遠藤さん、段々帰りが遅くなりますね」

お疲れ様、そうだね、まぁ今週はこうなる予想済みだけど、想像以上に他の仕事に時間が取られて進捗は芳しくないね。

「どんなお仕事されてるんですか?」

おいおい、ウィル、それはちょっとここで話すのは憚られるな。ただ、大抵合コンとか初対面の人と会うと、そういう話になるな。

「合コン……ってよく分かりませんが、初めてあった人に聞かれたらどうこたえるんです?」



そうさなぁ、各部署での仕事内容を把握して、適切な割り振りをする仕事かなぁ……、うーん、これ、ボカしてもぼかさなくても関係なく、説明が難しい。

「よくわからないですね。ちゃんと説明できないってことは、よく自分の仕事を理解してないのでは?」


鋭い! 辛辣!
まぁそうかもしれないな。何故か知らないが、確かに、あまりルーチン的な仕事をしたことがない。そうさな、企画的な仕事なんだよな、それでいて、実働的にも作業したり、お客さんにプレゼンしたり頭下げたりとかもあるし、確かに確かによく分からない仕事だ。あはは。


「いやいや、笑っていいとこなのか分かりませんよ。何だか大変そうだなぁとは思いますが、正直あまり楽しそうじゃないですね、というのは遠藤さんの話し方が悪い気がますが」


そう? ちゃんと笑いながら話したじゃないか。


「嘘っぽいんですよね。いかにも作り笑い的な感じがします。実際、心にもないこと言って、とか言われたことあるんじゃないですか?」


うーん、あったかもしれないなぁ。
なんというか、とりあえずその場の最適解を求めようと振る舞う傾向がある。
今日はそれが、相手の求めるところじゃなくて、怒られたというか、注意されたというか、失敗したなぁ。


「なるほど、そうでしたか……。そんなときに、きつい言い方してすみません」


いや、いいんだ、確かに、反省している部分でもある。
で、どうせ失敗するなら、自分の本心のまま振る舞った方が、失敗しても落ち込まなくてもすむのかな、とも思ったよ。


「でも、その本心ってのが、よくわからない、と? そうですよね」


うーん、さえてるね、そう、そうなんだよ。で、もう段々本当によく分からなくなってきたから、多分初めて? このブログでは初めてだろうけど、こうやってウィルたちと話をしてみようと思ったわけさ。


「呼んでもらったのはありがとうございます。
以前別の場で呼んでもらってから、すっかり忘れられてしまったんだと思ってました。」

あぁ、ごめんな、続き書こうとは思っていたんだけど、いろいろあってなぁ。


「仕方がないですよ、と言って欲しいんでしょうが、他のみんなの気持ちを含めて、もっとしっかりしてください、とお伝えします」


あはは……手厳しい。
けどさ、このペースで忙しくなると、ほんと、厳しいね、というのは、時間対効率というよりも、気力的になぁ……。


「時間対効率って?」


ああ、ごめん、あんまり考えなしの言葉だ。
こういう、自分語をはなすのはよくない傾向だ。
そういえば、ベーシックインカムとかも先日書いていたけど、誰にでも基本的なお金を与えるという制度、仕組みだ。基本的というのは、誰でも最低限衣食住が満たせる程度ってもの。で、もっと豊かな暮らしがしたい人は働けばいい、っていうもの。


「えっと、別にきいてないんですけど……」


それでそんな話ししたら、日本の生活保護制度と何が違うの? って質問されたんだ。もう5年以上まえだろうなぁ。そんとき、あ、確かにと、思ったんだけど、やっぱり、生活保護はセーフティネットの意味が強いよね、ベーシックインカムは権利として認められるものだから、恥ずかしいものどころかあたりまえなんだ。もちろん、生活保護だって権利で当たり前なんだろうけど、やむにやまれない事情があったときの保障だよね。だから違うんだ。

「あ、あの……」


とかしたりがおで書いてると、ここら辺に一家言もってるひとが、適切なコメントで指摘をくださるんだぜ。すみません、僕はこの程度の知識で、先日の記事とか書いてました、すみません。



「だから! ちょっと、聞いてないですって!(笑)
わかりましたよ、いつもこんな感じで、自分勝手にすきかって話して、それで満足して、飽きたらやめてるんでしょ?」


う、まぁ、そうかも。でも、ブログとかって、所詮ひとりごとじゃない?
なんか、ご教示いただくような内容なブログもあるけど……、あ、先日訪問したあるブログは、とにかく毎回の記事で、明るく楽しくなりましょう! ○○をすればとにかくハッピーです! みたいな短めな記事がずっと、もう何年も続いてるんだ。
ちょっと、読む気になれなかったね、ブラウザバック。まぁ、ほんとずっとあのテンションで語り続けるってのは、素直にすごいとおもったけど。


「とか、いってますが、遠藤さんのお話も、相当に長く続いてますよね」


いや、俺はいろんなこと書いてる……つもりだが、やっぱり、そう感じるもの?



「結局、答え的なのがないですし、直接的にはいってませんが、疲れた~でも頑張んなきゃー、みたいなのがずっと続いてるだけな気がします。
正直、10回に一回流し読むぐらいでも、ほとんど何の変化も感じられないかな、みたいな感じですね」



えぇ……そうなのか、いや、まぁ、そうなんだよな。そんな気はしてるんだ。


「そうは思いながら、時間が経ってから読み返すと、面白かったり、拍手してくれる方がいたり、たまにアクセス数が増えたりするから、いい気持ちになって書いちゃうんですよね」


そ、そうなんだよな、いや、そんな気がする、やっぱり、そうなのかな……って、よくわかったなそんなこと!?


「いや、よくわからなかったですが。遠藤さん、それこそそのこと何回も書いてますから……」


あー、そういうことね。そうだなぁ、まぁ、拍手してくれる人が同じ人かも分からないし、正直、イイネ!って意味なのかもわからないけど、ただ、きてくれている、ってことが本当に嬉しいことだなってのは、ほんとにそう思うよ。


「その、感謝の気持ち、是非いろんな人に向けた方がいいと思いますよ」


ウィルって、まだ十代だよな。若者にそんな正しいこと言われておじさんはちょっと恥ずかしいけど、いやいや、ほんと、そう思うよ。いろんな人がいて、いろんな人に助けられて生きてるんだからね。



「あ、なんか、また嘘っぽい(笑)」


ええ、ほんと!? そんな気はない、んだけど、ただね、現実世界的に、そういう、毎日声かけてくれる人なんていないからね。


「え、いろんな部署の人とお話しして、なにかを話し合う仕事とかいってなかったですか?」


あぁ、そうだな、語弊がある、声かけてくれる人はいっぱいいるよ(笑) むしろ声かけてもらうのが仕事みたいなもんだからな。
いや、そう、だから、仕事みたいなもんなんだよな。いや、先日の記事のように、仕事と生活は切り離せないんだとおもうが、でも、なんだか……

「やっぱり、自分を本当に認めて、気持ちよく話してくれているとは思えない、と?」


うーん、あぁ、でも、ウィルと話せてよかったよ。ここら辺、確かに微妙だ。
確かに、仕事上の会話とか相互関係がなんか違う、って思いもあるのかもしれないが、じゃあ、友人たちとの会話、楽しい時間ってのはどうなんだ、ってのもあるし、何か言われたいってわけでもない。
もっといっちゃえば、以前このブログへコメントくれた方々の言葉だって、その真実性は疑えばきりがない。にもかかわらず、それは本当に嬉しくて、救われた。


「それは、……もしかして、遠藤さんが、現実世界で、自分に嘘をついて生活してるからではないですか?」


自分を偽っている、か、そう、だな、最近はほんと、そんな意識してるわけじゃないんだけどなぁ……。
でもむしろ、こう、現実世界からもどってきたときに、なんだか満たされない疲れを感じる。


「あ、あの、遠藤さん、僕たちはいいんですが、その、『現実から戻る』って表現はほんと大丈夫なんですか……?」


あー、やばいね、だいぶやばいね(笑)
なんだかウィルに誘導尋問されてしまった感じもあるが、もう、現実に何も価値を見出だせなくなりました、みたいだもんな、あはは。



「いやいや、あはは、じゃないですって!
もう、ほんとお疲れみたいですから、お風呂いってゆっくりしてください。お願いですよ」


ああ、ちょうど帰ってきたよ、分かった、そうするよ。


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