【12月27日続き】
浴室前で服を脱いでいると、ふと気付いた。
「そういえば、お前の名前、何か決まってるの?」
「はい、何でしょうか?」
よく聞き取れなかったのか、リビングで待機モードとなっていた少女ロボットが脱衣所に歩いてきた。
思わず、前を隠す。
「い、いいよ、わざわざ来なくても。ただ、お前の名前、決めてなかったなって。呼ぶとき、面倒だからさ」
「名前……決めて頂けるのですか?」
ぎゅっと握った両のこぶしを胸の前にもっていき、僕を見上げる。
何だかひどく焦ってしまい、僕は必死で頭をひねる。
「あーうん。そうだな……。型番がHRNだから……『ハルン』でいいか?」
僕の言葉に、少女の小さな顔の大きな瞳が、パッと大きくなる。
僕の言葉に、少女の小さな顔の大きな瞳が、パッと大きくなる。
「ハルン……承知しました! ありがとうございます! ジュン様、これからも宜しくお願いします!」
両手をお腹の位置で軽く組んで、ハルンは深々とお辞儀をした。
何だか、感動的な場面だった気もするが、残念ながら、僕の全裸で台無しだった。
<続く>
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